昨今「不妊治療の保険適用化」について議論が進められていますが、正直いつ始まるか分からないその政策を待ってはいられません。
なぜなら、私たち「不妊症患者」の不妊治療できるタイムリミットは刻一刻と進んでいるからです。
不妊治療において年齢が若ければ若いほど、成功する可能性が高いという残酷な事実があります。
それ故、来年には始まるかもしれない話を待ってばかりではいられないのです。

不妊治療には本当にお金がかかる!これからマイホームを考えているし、今の蓄えで治療を続けていけるのかな?大丈夫かな・・・。将来が不安だ。
今回は、こんな漠然とした不安についてお答えしていきます!
この記事を書いている私は妊活歴2年半、その内約2年人工授精や体外・顕微受精などの不妊治療をしています。
本記事では、私が実際に行ってきた「不妊治療の高額な医療費における経済的不安」を減らす3つの方法についてご紹介していきます!
「お金の不安」を減らす3つの方法
まず質問です。
大半の不妊治療患者にとって答えは「YES」だと思います。
不妊治療は本当に高額です。
事実私たち夫婦の場合、結果も得られていないのに約2年間で400万円近く支払いをしました。
不妊治療を続けている限り経済的不安は尽きません。
では、どうすればこの不安を解消することができるのか?
1番の解決策は治療を辞めること。
治療を辞めればその不安も解消するでしょう。
ただそれは私たち夫婦が望んでいることではありません。
そんな治療をやめず、いかにこの不安を解消しながらうまく不妊治療と付き合っていく方法はないのか、と私たち夫婦が辿り着いた「お金の不安を減らす方法」が次のとおりです。
- 不妊治療助成制度を利用する
- 医療費控除を活用する
- 固定費を見直す
お金の不安を減らす方法とは「国や地方自治体からの援助を最大限に利用し、家計の固定費を見直すこと」。
私が長年治療を続けていて誰でも簡単にできる方法は結論この方法しかないと思っています。
もちろん「収入を増やす」といった方法もあるのかもしれませんが、不妊治療は月経周期に大きく左右されるため、頻繁にクリニックへ通院しなくてはいけません。
そんな中で収入を増やすことは難しいと私自身感じているからです。
ですので、今回は「援助を活用し、いかに支出を抑えるのか」にフォーカスをしていきます。
不妊治療助成金制度を利用する
不妊治療を進めている方であれば、一度は調べたことがあるのではないでしょうか?
不妊治療助成制度には、国が定め都道府県で実施している【特定不妊治療費助成事業】と各市町村が実施している【一般不妊治療助成制度】が2つ存在します。
制度 | 治療内容 | 助成額 |
---|---|---|
特定不妊治療助成 | 体外受精・顕微授精 | 10万~30万円 |
一般不妊治療助成 | タイミング療法、人工授精など | 4万5千~5万円が一般的 |
こういった助成制度を利用すれば、多額な医療費がかかる不妊治療も少しは負担を軽減することができます。
ただ、これらを受給するには各自治体が定める条件を満たす必要がありますので注意が必要です。
例えば、私の住んでいる名古屋市であれば【一般不妊治療】の対象は人工授精のみで、上限4万5千円の助成です。
金額も回数もお住まいの自治体によって異なりますので必ずご自身でご確認ください。
ちなみに私の場合は名古屋市の「一般不妊治療助成金」を1回、「特定不妊治療費助成金」を4回申請し、トータルで57万円の助成金を受け取っています。

利用できるものはどんどん使おう!
知らないまま損することがないようにしたいね。
医療費控除を活用する
まず医療費控除とは
その年の1月1日から12月31日までの間に自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。
国税庁https://www.nta.go.jp/index.htm
難しく書いてありますが、簡単にお話すると「1年間払った医療費が10万円を超える場合、確定申告により所得税が還付される」ということ。
所得税?還付?と思う方もいらっしゃると思います。(私がそうだったので・・・)
もっと分かりやすく説明すると
要は【その1年払った医療費が確定申告することによってお金が返ってくる】ということ。
確定申告と聞いて、「聞いたことあるけど、なんだか面倒くさそう」と会社員の世帯だとそう感じてしまう方がいらっしゃると思います。
大丈夫です、簡単でした!
税金について、よく分かっていない知識0の私でも1時間の所要時間で申告できて無事受け取れたので、誰でも問題なく申告できるかと思います。
ここで気になる確定申告により返ってくる金額ですが、2020年は約21万円の還付金を受け取ることができました。

所得税は還付され、住民税も節税できるよ!
固定費を見直す
毎月高い治療費でヒーヒー言っているのに実は無駄な出費があったなんてことありませんか?
不妊治療の治療費は本当に高額です。
1回の通院で数十万円なんてこともザラじゃありません。
その数十万円を家計から捻出する為夜遅くまで残業し、それによってホルモンバランスを崩すなんてことは本末転倒です。
生活する上で必ずかかる固定費ですが、もしかしたら生活費を削減できるかもしれません。
固定費の見直しのメリットは、その月によって変動する治療費と違い、「1度の見直しで毎月の出費が長く抑えられるところ」です。
削減できるポイントはないのか、必ずチェックしましょう!
- 住居費
- 水道光熱費
- 通信費
- 自動車維持費
- 保険料
ただこの【固定費の見直し】、簡単のようで本当に難しいですよね・・・
実際私たち夫婦も煩わしく感じていて、「わかんなーい!」とその作業を全てプロに丸投げしました。

やった方がいいのは分かるんだけど、面倒だしよくわかんない!
誰かやって!
ファイナンシャルプランナーに相談してみた
正直自分たちが今払っている固定費が安いのか高いのか判断がつかない。
夫婦ふたりとも面倒くさがりな性格もあり、「見直せるところはあるだろうけど面倒だし・・・」と思っていたところクリニックからファイナンシャルプランナー無料相談会の用紙を貰い参加したことが【固定費】を見直すキッカケになります。
こういった相談会は夫婦二人共初めてだったのでビクビクしていましたが、そんな心配も必要なく丁寧に分かりやすくお金のプロが固定費の見直しをしてくれました。
その他にも、実際に我が家の現在の状況(家族構成・収入支出・ローンや保険内容・貯蓄状況など)から、私たちの思い描くライフプランに今後大きな問題が発生することはないのかなど分析してくれます。
そして、そこに問題があった場合「どうしたらその問題が解決できるのか」根拠ある具体的なアドバイスをいただくことができます。
それは経済的不安を抱えている私たちにとって大変心強い存在でした。

助成金や医療費控除の申請方法なども簡単に教えてもらえたよ!
そんな私達夫婦が受けた無料相談会の体験談について詳しく書いているのでこちらもぜひ!
まとめ
不妊治療を続けていく限り【お金の不安】はずっと付きまといます。
助けてくれる国の助成制度も条件が厳しく、回数制限や年齢制限があり誰でも永遠に援助してくれるわけではありません。
いつかの日を夢見て走り続けるためにも、「固定費の見直し」は最優先事項です。
私自身「不妊治療で借金は・・・」と思うこともありますが、不妊治療は一時的なものと考え資金繰りが難しいようであれば銀行の【不妊治療専門ローン】も視野に入れても良いかもしれません。
不妊治療はゴールが見えませんし、お金がみるみるうちに消えていく博打のようなものです。
それでも信じて進むのか。
お金か、年齢かどこを治療の終わりとするのか、正解はありません。
言えることは、不妊治療を出来るのにも年齢制限があるということです。
後悔のないようみなさんが治療を続け、いつか子供をその手に抱ける日が来ることを祈っています。