所得額=年収/手取りは間違い!【不妊治療助成金所得制限】

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先日不妊治療の経済負担を減らすため【助成制度の拡充】の検討を始めると発表されました。

そんな嬉しいニュースが飛び交う中、ツイッター上で「年収730万円なんて共働き世帯はみんな申請できない」「所得額というのは年収じゃなくて手取り」といった声を発見しました。

みなさん、勘違いしています。

一般・特定不妊治療費助成制度の所得金額は年収でも手取りでもありません。

今回はみんなが勘違いする所得額について分かりやすく解説していきます!

みみほこ
みみほこ

私も勘違いしていたその1人でした。きちんと計算してみると無事申請できました。高額な不妊治療、少しでも皆さんに損してほしくない!



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特定不妊治療費助成制度について


今回は私が住んでいる愛知県をベースに解説していきます。

他都道府県にお住まいの方でも共通する話ですので、是非読み進めてください。


特定不妊治療費助成制度とは


保険適用ではない【特定不妊治療(体外受精・顕微授精)】の高額な医療費の一部を子を望む夫婦に助成する国の制度です。

ただこの諸条件は、お住まいの自治体によって異なる場合がありますので注意が必要です。

助成金の条件


  • 治療開始時点、法律上婚姻しているご夫婦
  • 治療開始時点、妻の年齢が43歳未満
  • 夫婦合算所得額が730万円未満
  • 治療する病院が国で指定する指定医療機関である


この助成金を申請するには、この条件を全て満たさなければなりません。

この【夫婦合算所得額】が分かりにくく、勘違いして諦める方がいるようです。

「所得=年収」、「所得=手取り」と思っていた方は間違いです、要注意!

助成額と助成回数


では、助成金はいくらもらえるのか、何回もらえるのかを確認していきましょう。

  • 初回の治療に限り30万円
  • 2回目以降の採卵を含む治療は15万円
  • 2回目以降の凍結胚移植は7万5千円
  • 男性不妊治療指定手術は15万円


助成申請の治療開始時の妻の年齢が40歳未満であれば6回、40歳以上43歳未満であれば3回申請が可能です。

申請のタイミングによっては損する!?



1回で無事子供に恵まれれば良いですが、助成金の申請には回数に限りがありますので治療内容によって申請のタイミングも気をつけなければなりません。

例えば、28歳時1回採卵をして採れた卵が5つ、5回移植をし5回目の移植で無事出産。第二子を考え再度採卵、1回目の移植で無事出産。

この場合、6回助成金を申請できますがタイミングによっては損する可能性があります!


1回目の採卵と後5回の凍結胚移植で申請した場合貰える助成金額は、67万5千円。
【 初回30万円 + 移植7万5千円 × 5回 】

2回目の採卵を見越して、2回の採卵と4回の凍結胚移植申請した場合は(2回目採卵前の凍結胚移植は未申請)75万円。
【 初回30万円 + 採卵2回目15万円 + 移植7万5千円 × 4回 】

約7万5千円の差額があります。

ただどのタイミングで無事出産に至るのか、今後どういったことが起きるのか誰も予想出来ないので一概には言えませんがもし採卵で思っていたより卵の数が少ない場合は注意が必要です。

みみほこ
みみほこ

私の場合採卵で無事胚盤胞12個凍結できたのですが、胚盤胞7個を5回移植しても全て陰性。2度目の採卵を見越して、5回目の凍結胚移植は申請を保留しています。


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所得とは


皆さんが困惑する、条件の【夫婦合算所得額】とは一体何なのか次にご説明していきましょう。

所得金額とは

一年間の収入から必要経費や給与所得控除額などを差し引いたもの。

goo国語辞書


この所得金額を夫婦で合算した金額が730万円未満であれば申請できるというわけです。
故に「年収」でも「手取り」でも無いということ。

みみほこ
みみほこ

所得が年収じゃないと分かったけど、この計算の方法が分からないです!


所得額の計算方法


計算方法はズバリ!

(1)所得合計額 ー (2)8万円 ー (3)諸控除額 = 所得金額


(1)所得合計額 ・・・ 年間収入金額 ー 必要経費 (給与所得控除額)
※会社員であれば源泉徴収票の【給与所得控除後の金額】です!

(2)8万円 ・・・ 社会保険料相当額として、一律に控除される額

(3)諸控除額 ・・・ 雑損控除、医療費控除、小規模企業共済等掛金控除、障害者控除、特別障害者控除、勤労学生控除


この算出された夫婦の所得合計額が730万円未満の方が対象になります。

みみほこ
みみほこ

高額な不妊治療費で医療費控除を受けたことにより、年をまたぎ翌年助成金の対象になる場合もあります。



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それでも助成対象外だった場合



この算出方法で730万円超えている場合、対象外ですので助成を受けることはできません。

例えば東京都の場合はこの所得合計額が905万円未満と緩和されています。

諦めず各自治体に問い合わせしてみましょう。

助成金対象外の方でも一生懸命働いたお金が治療費に消えていくのは同じです。

ただ、今は助成金を受け取る方法はありませんので、【助成制度の拡充】を望むことしか残念ながら出来ません。

不妊治療を続ける上でつきまとうお金の心配。そんな「お金の不安」を減らす方法についても書いておりますので、是非読んでみてください。


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まとめ


特定不妊治療助成金制度の条件である「所得金額730万円未満」の【所得金額】は、年収でも手取りでもないとお伝えしてきました。

ただ、この諸条件はお住いの自治体によって異なりますので必ずご自身でご確認ください。

この経済的負担を減らしてくれる制度も、保健センターや役所、病院に自ら聞きに行かない限り誰も教えてはくれません。

「自分は対象ではない」と勝手な思い込みで大きな損をしてしまうのは本当に勿体ないです。

不妊治療は高額な医療費がかかります。

いつの日かを夢見て、一生懸命働いたお金を少しでも無駄にしないよう自ら動くことが大切です。

今回ご紹介したのは簡単な計算式です。申請の際は必ずお住まいの保健センターへお問い合わせください。

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