こんにちは、みみほこです!
長引く不妊治療、両立が難しい仕事・・・
抱える問題に心身ともに疲弊して精神状態はボロボロ。
「気分が落ち込む」、「眠れない」、「不安や焦りを感じる」
何か精神的な援助がほしいと考えたことありませんか?
眠れない・・・
でも心療内科って敷居が高いし、費用も高そう。
通いたいけど、これ以上医療費がかかるのは・・・
不妊治療でもうお金に余裕がないんです。
今回はそんなメンタルケアを望む不妊治療患者が抱きやすい金銭面の問題についてお話します!
この記事を書いている私は約3年人工授精や体外・顕微受精などの不妊治療をしています。
本記事では、私が心療内科に通うまでの心情、公的な制度を使って実際に自己負担なく、また不妊治療に影響なく通院を続けることが出来た話を詳細にお伝えします!
不妊治療患者の54%はうつ症状!?
昨年5月こんなニュースが飛び込んできました。
「不妊治療で半数超が抑うつ 500人の調査で判明」
成育医療研究センターの研究グループは、体外受精など高度不妊治療を始める、または初期段階の女性およそ500人を対象に精神状態に関する国内初の調査を行いました。 調査は、睡眠、食欲、精神状態などについて、本人に回答してもらい、うつ病の重症度を評価しました。その結果、54%の人に軽度以上の抑うつ症状があり、特に20代では、抑うつ症状がある人が78%にのぼりました。
不妊治療初期の女性 半数以上に抑うつ症状
・・・そりゃそうだ。
経済的負担、心身ともに不安定な中続ける治療、周囲との溝、見えないゴール・・・
走り続けてもその先にゴールは待っていないかもしれない。
こんな状況で精神的健康を保っていられる方が難しい。
治療開始から半年後「抑うつ状態」と診断
高度不妊治療にうつり目まぐるしく変わる治療スケジュール
仕事との両立もだんだん難しくなり、忙しさと治療に対する不安で眠れない日々が続き一時はパニック状態に
そんな状態を見た家族から心療内科を勧められ、近くのメンタルクリニックを訪れました。
健康には自信があったし、どちらかといえば精神的にも強い方。
抑うつ状態と診断された時は「まさかこの私が!?」という印象でした。
ここに至るまでの詳しいお話はこちらをどうぞ!
ここでもかかる治療費の負担
初めての心療内科、それでも保険適用内ということもあって安心していたのも束の間。
初診料、検査費用、精神療法に加えて会社に提出するための文書料・・・
¥9,010
不妊治療に比べれば高くはないが安くもない。
またもかかる医療費に出るため息。
自立支援医療制度
そんな時、受付の方からこんな案内をいただきました。
自立支援医療制度はご存知ですか?
申請すれば自己負担を減らせるので検討してみてください。
自立支援医療制度とは?
自立支援医療制度とは、精神的な病気の治療による医療費の自己負担を軽くする制度のことです。
心身障害の治療は、再発の防止を含め比較的長期にわたることが多いので都道府県が主体となって公的な制度として運用されています。
自立支援医療の種類は3つに分かれています、今回は精神通院医療についてのみ説明します。
- 精神通院医療・・・通院による精神医療を継続的に要する者
- 更生医療 ・・・身体障害で治療により確実に効果が期待できる者
- 育成医療 ・・・身体障害を有する児童で治療により確実に効果が期待できる者
精神通院医療は、気分障害(うつ病、双極性障害)、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定する統合失調症、精神作用物質による急性中毒、その他の精神疾患(てんかんを含む。)を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する者に対し、その通院医療に係る自立支援医療費の支給を行うものです。
自己負担はどれくらい?
通常、医療を受ける際(風邪にかかった時など)は医療保険が適用され患者は3割負担で支払いをしています。
精神科・心療内科に継続的に通院する患者が前述したこの制度を利用すると通常3割負担の医療費が1割負担まで軽減されます。
さらにこの1割負担も市町村によっては、負担してくれるところもあるので実質自己負担ゼロで通院することができるのです!
※利用の際は必ずお住まいの地域で確認をしてください
引っ越しの関係で2つの市で利用しましたが、ある市では県と市で負担してくれたため毎回0円で通院していました!
さらにこの制度には自己負担の上限額が設けられています。
世帯所得によりますが、上限を超えた場合超過分の医療費は負担する必要がないのです。
上限を超えた予想外の出費であっても安心だね!
自己負担の上限月額についてはこちらから
申請から利用までの流れ
申請はお住まいの市町村窓口で行います。
少し時間がかかりますが、簡単なので是非利用しましょう!
- 初診
医師から診断を受ける(制度利用の可否) - 市町村窓口で申請書を受け取る
医療機関・薬局を1か所ずつ指定 - 医療機関へ申請用紙の記入依頼
1~2週間要することも - 申請用紙受け取り・市町村窓口へ提出
申請書の本人控え発行
《この日から適用開始》 - 自立支援医療受給者証発行
発行まで1~2か月程度
受理されてから発行までに時間がかかることが分かります。
ですが窓口申請後、申請書の本人控えが受給者証の代わりになりますので支払いは全て1割負担となりますので安心してください。
ただ医療機関によっては、申請書の本人控えの間は3割負担、自立支援医療受給者証が手元に届いてから再精算で1割負担にするところもあるので注意してください。
再精算で必要になるのが領収書です!
必ず捨てないで取っておきましょう。
受給者証の有効期間は1年です。
通院が長引く場合、更新も出来ますので忘れず窓口で更新手続きをしましょう!
【注意】申請前まで遡って返金手続きはできない!
ここで私が勘違いしていて損した話。
前述した通り、1割負担は窓口申請後からになります。
それなのに私は申請すれば治療開始時から1割負担になると思っていたため、初診から窓口申請までの間「あとで安くなるし~♪」と複数回通院してしまいました。
別に必要であれば問題ないのですが・・・
その間の通院は制度適用はされない為もちろん3割負担。(申請してないんだから当たり前。)
これに気付いた時はショックでした。
もちろん治療が必要であれば期間を待たずして医師にかかることが最優先ですが、余裕がある場合は申請用紙を提出してから通院を開始すると経済的負担少なく治療に専念できます。
薬に頼らずメンタルクリニックに通う
主治医からは不妊治療でも服薬できる投薬での治療を提案されましたが、私の中で「まずは妊娠。第一は不妊治療」と頭がなっていたため(これが原因なんですがそれでも切り替えることは出来ず)、不妊治療への影響を最小限にした精神療法を取り入れてもらいました。
カウンセリング治療
私の通うクリニックでは心理療法希望できたので度々利用していました。
妊娠しない限り原因は取り除かれないため問題の解決にはなりませんが、ゆっくり話を聞いてもらえるだけで私の場合落ち着くこともありました。
今通院している不妊治療専門クリニックにはカウンセラーが常勤しています。
不妊に特化していると安心感も大きいですね。
漢方という選択肢
妊娠されている方、お薬を飲むことに抵抗がある方に向けて東洋医学からのアプローチも行っているクリニックだったので、私も希望し保険適応可能な漢方治療を提案していただきました。
正直、効果絶大とまではいきませんが、最小限の薬に留めたかった私にとっては良い選択だったと思っています。
自分自身が無理せず改善を図ることがなにより大切だね
まとめ
必要なものに頼ろう、できるだけ負担を減らそう。
不妊治療は結果が出ない限り、ココロがどんどん消耗されていきます。
精神的な疲労がたまると、考えなくていいことまで考えたり、考えれば分かることまで分からなくなってしまうもの。
そんな状態にならないためにも専門家のサポートが不可欠です。
今回この記事を書いたのは、あるフォロワーさんが「心療内科通いたいけど、そんなお金ない。もったいない。」と呟いているのを見たことがキッカケでした。
私自身当たり前に知っていたことも、誰かにとっては知らず損していることがあるんだなと思い書いてみようと思いました。
私もまだ勉強中。
知らないだけで使える制度は意外にあったり・・・
この記事がみなさんの知るキッカケになり、少しでも早く精神面の援助が受けられることを心から願っています。
※詳細は役所窓口や医療機関へお尋ねください。